モチベーションって、どうやって上げるの?
実は、私自身も失敗例があります。
長女が小学一年生のころ、一年生で学ぶ漢字が載っている小冊子に、長女がすべての漢字にフリガナをつけていたのを、消しゴムで消してしまったことがあります。
今から10年ほど前です。
塾講師として10年近い経験を積んでいた時でしたし、巨大なカリスマが率いる学習塾に在籍して学んでいた時期でもあり、
「勉強は、こうするもん!」
という考え方に寄りすぎていたのかなと、今ふり返ると感じます。
なぜあの時、娘の「がんばった!」を受け入れ、肯定して、次の行動を促さなかったのか。
今でも悔やんでいます。
だからこそ、その後、こう考えました。
どうすれば成績が上がるのか?
↓
成績を上げるには、学習の質を高めたい。
↓
学習の質を高めるには、量が必要だ!
↓
量をこなすには、机の前に座っていられる学習体力が必要。
↓
学習体力をつけるには、量が必要。
あれ? 堂々巡りだぞ。
こうならないように日々思考をめぐらせ、その思考スパイラルから抜け出すきっかけになったひとつの言葉は、
【自信】
でした。
ただ、自信は、得点や成績に対してついたものに関しては「諸刃の剣」だと分かっています。
なぜか?
一定の環境下で、得点や成績によってつけられた自信は、
小学生から中学生へ進学。
中学生から高校生へ進学。
と、海の広さが変わるたびに、心が揺れてしまうんです。
自分のやってきた学習法に、疑いが生じてしまいます。
ですが、その逆に、学習法が自分に合っていて、確かな力をつけられる術を持っていれば、耐震性の高い家のように、揺れても立て直す力につながります。
加えて、「自分はがんばってきた、がんばっている!」という自信がついているので、メンタルも強くなることが分かりました。
では、そうなるために、どうしたのか。
題名と大きくズレるんですが、「モチベーションに頼ることをやめた」んです。
モチベーションではなく、
・勉強することを習慣づけてしまう
・途中で投げ出すのではなく、決めたところまでやりきる経験を積む
そして、これが大事。
・がんばったことで、何が変わったのか、どんな成長を得られたのかを「的確に」フィードバックする
「がんばったじゃーん」
「やればできるじゃーん」
これは塾講師でなくてもできます。
でも、的確なフィードバックつきとなると、なかなか難しいものです。
実際に教室で起きた例を挙げます。
あまりのある割り算を、横の式で解いていくタイプの問題。あまりを書き忘れた小学4年生。
当然、
「えーっ、もうやりたくなーい。やだー、もう心折れたー」
と投げ出そうとします。ですが、これは、教える側からすると、チャンスなんです。
「今日は絶対ここまではやってほしいんだよね」
と、怒りも叱りもせず、伝えます。もちろん、ペナルティをちらつかせることもしません。
当然、子どもは逃げようとします。逃しません笑
「これだけは絶対やる!」
を曲げません。怒りません、叱りません。
毎日顔を合わせる親子だと、ここは本当に難しいところですが、
そこが、第三者である「塾」の出番なのかもしれません。
しばらく粘って「やっていこう」と伝えつづけます。
すると、観念して始めます。
あくまで個人の肌感ですが、中学生よりも小学生のうちのほうが、有効なケースが多いです。
観念して解き終えた計算たち。
なんと、20問中ミスは3問のみ。
ここで「やればできるじゃーん」は、絶対に言いません。
えっ、まだ?笑
「おーっ、すごっ。見て見て見て。」
当然、本人も見に来ます。少し嬉しそうです。
ここで私が一番気をつけているのが、何がこの結果を生み出したのかを伝えることです。
「すごいじゃん。じゃあ、なんでこうなることができた?」
「う〜ん、投げ出さなかったから?」
「そう、最後までやりきったからだよね。どう?投げ出さずにやったことで、得られたもの、あるでしょ?」
うなずきます。
「それでさ、あまりを出すのに、繰り下がりがあるところは正解していて、簡単な引き算で、ほら。」
見た時に5-3のような簡単な計算で間違えていることを確認してもらいます。
こんなふうに、細かく見ていることを暗に伝えます。
すると、⭕️❌だけで見ているわけではないことが、子どもたちに伝わっていきます。
今回は小学生の例でしたが、これは中学生でも同じです。
がんばっていても、思うような点数にならないことがあります。
ですが、点数が低く見えても、平均点との差を見ると、学習の成果が見えてくることがあります。
90点とれた! でも平均は77点。
75点だけど、平均は50点。
一見「90点すごーい!」となりますが、平均点との差で見ると、平均50点に対して75点のほうが、より高い位置にいることが分かりますよね。
当然、順位も上がる可能性があります。
細かく見て、達成できている場所にスポットを当てて伝える。
実は、この積み重ねが習慣を変えていきますし、モチベーションを上げていきます。
急に上げた成績は、急に下がることがあります。
同じように、急に上げたモチベーションは、急になくなることがあります😅
積み重ねによって培われたモチベーションには、確かな自信がともなっています。
過去の成功体験から、「こうすれば、乗り越えられるはず」という方法も、自分で考えるようになります。この時点で既に、モチベーションが関わっていますね。
塾に通うと、こんなメリットもあります。
「ここまでやる」を決めて、やりきるところまで伴走する役を、教室が担えます。
ご家庭では、お子さんの一番の味方でいられます。
もちろん、通わなくてもご家庭でできることはあります。
まず、お子さんの「がんばった!」を受け入れてください。そのうえで、投げ出すことだけは「それはやらないよ」と、怒らず短く伝えます。
そして、やり終えたら、
「どうしてできたと思う?」
と聞いてみてください。
毎回うまくいかなくて大丈夫です。
私も10年前は失敗しました。
ぜひ、お試しください。

